2013年2月6日水曜日

石尊稜敗退2


2月3日 牧野(記)

赤岳鉱泉には結構人がいたが、中山尾根、日ノ岳稜、石尊稜に入ったパーティーはいなかったようだ。ということで今回のラッセルが待っていた。前日の気温で解けて固まった雪は表面が固く、一度バリッと踏み破り中の柔らかい雪に足場を作る。一歩一歩がしんどい。ラッセル交代しても、私は足を上げるのも大変。役に立たないなー。今日はラッセル訓練だと開き直る。どんどん急になり、下部岸壁手前の壁下に着く頃にはお昼になっていた。赤い岳鉱泉から4時間の苦闘!無風快晴で絶好の登攀日和なのに時間も体力もここまで。中山尾根がきれいにすっきりと青空に映える。残念。

1P登って下山することになり、まずは取付までYさん右側から取付いて登っていく。続いて私。最初の一歩から相当悪い。雪の下の泥付きの岩を探しアイゼンをかけるとボロッと崩れる。右手のピッケルのピックも左手のバイルも決まるところがない。こんなところリードで登ったの~Yさんすごい!と思いながら崩れそうな信用できない足場に恐る恐る乗り体を持ち上げ、必死で這い上がった。(その昔石尊稜登った時もこの赤いボロボロの岩だったなぁと思い出す。)

取付き下から下部岸壁を見る。さっきより傾斜も岩質も易しそうに見える。ここからの下りは三叉峰ルンゼ側のリッジに回り込み、懸垂で下りた。5時から17時半までの12時間半行動でした。敗退でもYさんのおかげでいろいろ勉強になりました。

 手袋をしてもロープワークをスムーズにできるようにしなければと反省。固い雪のラッセルは少しは要領がつかめた気がします。体力はこれ以上落ちないように頑張ります。

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