【期間】2017年8月19日(土)~8月21日(月)
【形態】縦走
【山域】立山
【ルート】黒部ダム~ハシゴ谷乗越~二俣~池の平~剱岳(北方稜線)~剣沢~室堂
【メンバー】 平石(記)
夏休みを利用して歩いたことのない裏剱へ行ってきました。
天気があまりよくない予報でしたのでダメもとで池の平へ行きましたが
良い方向に天気が変わってくれて計画通りに歩くことができました。
8/18(金)
21時半に都内を出発したが眠くて境川PAで30分仮眠。。
その後は順調に扇沢まで、無料駐車場は7割くらい埋まっていた。
8/19(土) 朝小雨→曇り時々晴れ→夕方雨
7時半の始発に乗車して黒部ダムまで。
ダムの駅員さんに計画書を提出して出発する。
ここからダム下へ降りるのは釣り師4名、トレラン2名、私でした。
釣り師は内蔵助谷の出合から姿が見えなくなり
トレランの2名は丸山東壁あたりで完全に先行していきました。
内蔵助平までの途中で1パーティ(3名)とすれ違い。
黒部川沿いの道は整備されており雪渓なども皆無でした。
内蔵助谷の道は以前と変わらずでフィックスがあり
アップダウンが小刻みにあり湿っぽいのと暑いのとで汗がとまらない。
内蔵助平で水を補給、水は冷たくて10秒くらいで手が痛くなる。
ここから涸沢の登りとなるが、根まがり竹等が覆いかぶさっているところは
頭が常に引っかかる状態で閉口した。
重い荷物にも慣れてきて休み休みとなったがハシゴ谷乗越へ到着。
真砂沢、剱、仙人池方面が良く見えた。
乗越からは急下降、木のハシゴはだいぶ朽ちてきた感じがした。
やがて沢っぽい道になると足元の岩のコケが滑り何度も転びそうになる。
まっすぐ剣沢の雪渓へ降りたかったが、橋が架かってないらしく
真砂沢への迂回路へ誘導される、雪渓にでたところで対岸のマークへ渡る。
二俣へ進む途中で橋の残骸があった。
(今年は架ける前に資材が流されたとか)
河原歩きは晴れて暑くて朦朧としてきた、へつりの鎖場を過ぎたところで
1Mくらい安定した岩を踏んだら岩が半分転がりとっさに伏せるが
右すねを強打してしまった。(擦り傷だけ)。
転んだ衝撃で頭がスッキリして意外とあっさり二俣へ到着する。
三の窓雪渓とご対面、そして裏八つ峰。
仙人峠までの登りは本日の後半戦にふさわしく、なかなか苦しめられました。
途中、仙人池へ向かう健脚の女性に抜かれましたが途中のベンチで休憩がてらお話しました。
阿曽原温泉は水平歩道が壊れてしまいやってないそうで、欅平からは行けないとのこと。
一番影響を喰らってるのは仙人温泉だそうです。お盆でも7名だったとか。
15時近くなり、雲行きが怪しくなったと思ったらあっという間に夕立となりました。
幸い雷鳴は無くて、しとしとと降る感じでした。
池の平には16時30頃到着、小屋で幕場の受け付け時に北方稜線へ行くことを告げると
装備を確認されました。(先日事故があったようです。)
テント場は貸し切り(小屋もお客さんは1名)で設営時には雨は止んでました。
ビール2本は半年前に賞味期限が切れているため濃い?味でしたが冷えていて旨かった。
19時半くらいに就寝。※携帯の電波は皆無でした(docomo)
8/20(日) 晴れ時々曇り
寝る前は完全にガスっていた。
2時過ぎに起床する、ダメもとで外に出てみるとなんと!満天の星空。
これは行くしかないとさっさと準備するが準備が順調すぎてまだ真っ暗。
アップがてら平の池へ散歩。
モンローの唇?雪代を写真に納めて。5時過ぎに小屋を出発する。
旧鉱山道は山腹をトラバースするように付けられている
昨日の雨で草木が濡れていて合羽の上下を着ていて正解だった。
途中で「一般登山者立ち入り禁止」の看板がある。
過去事故が多発しているだけあって、フィックスロープがべた張りの箇所もあった。
小窓雪渓が眼下に見えてくると草木がなくなり次第に雪渓に近くなる。
鉱山で使われていたであろう機材を遠目でみることができた。
雪渓まで到着、小屋から1時間かからずでした。
アイゼンを着けるが出だしだけ少し急で、
小窓までの登りは傾斜は緩い、雪渓はとても安定していてクレバスすらない。
と氷河歩きを楽しみました。
小窓で合羽・アイゼンを外して顕著な踏み跡をトレースする。
稜線通しではなく山腹のルート。
天気は相変わらずの晴天で水の消費と体力の消耗が激しい。
1箇所短い雪渓を横切るが少し上に別の踏み跡がありそれを利用。
徐々に小窓の王手に近づく。
その手前の60度くらい雪渓を左下に10M程度横断する。
アイゼン・アックスの出番となりました。
氷雪の処理に慣れていない人だとかなり緊張するんではないでしょうか、
滑れば70~80M位下のシュルンドが口を開けて待ち受けていますので。。
雪渓を横切ってアイゼン・アックスを仕舞って。
すぐに小窓の王の下を通過する足元はグズグズの岩屑。。
昔の人はここまで足を運んでルートを開拓していたんですね。
小窓の王を回り込むとこれから通る三の窓、池の谷ガリー。
急ナザレ場をくだり三の窓へ。コルへ上がって平らな岩の上に寝転がる。
チンネ取付に2名のクライマーの姿が見えた。
休憩を終えて池の谷ガリーを登る。
できるだけ安定したところを歩くが1時間くらいかかって池ノ谷乗越。
長次郎谷の雪渓は乗越まであり今年は残雪がいつも以上と感じた。
八ッ峰の岩場は静かでクライマーのコールは聞こえず
なんだかちょっと寂しい気がした。熊の岩にもテントが見当たらず
天気が微妙だから計画変更したのだろうと勝手に想像。
池ノ谷乗越~剱岳までは何度か通過したことがあり
ルート取りは大体のことは頭に入っているので問題なかったが
疲れと背中の荷物が重たいので慎重に進む。
長次郎谷の左俣も長次郎のコル近くまで雪渓が迫っていて
かつズタズタな状態なので昨年の下からコルへあがるルート取りは
難儀しそうなので長次郎の頭付近から降りていくようにした。
源次郎尾根には2パーティ、懸垂のコールが聞こえる剣の山頂が近くなってきた。
長次郎の頭からの下りはクライムダウンとなるフィックスが2箇所あり、
新しそうな方をありがたく利用させていただく。
コルから剱岳までは急な登りを2回ほど。。
クタクタな状態で山頂へ到着した。池の平から休憩込みで7時間だった。
ちょうどお昼時で賑やかな山頂でした。
今日は剣沢までと決めていたので、のんびり降ることにする。
平蔵谷も平蔵のコル間近まで雪渓があった。
一服剱で最後の休憩。あとは下るのみ剣山荘を素通りし剣沢小屋で酒類を調達して
15時過ぎ野営場着。
8/21(月)晴れ時々曇り
のんびり起床。日が当たり始める、テントもパリパリに乾く。
9時出発、別山乗越までは雪渓があり涼しいが、雷鳥坂は日当たり良好で暑かった。
雷鳥沢でキャンプしようと計画していたが酒は枯渇、食料も1食のみ(野営場場売店無し)
であったので雷鳥荘で温泉に入り、そのまま室堂から観光客に揉まれながら扇沢まで下山しました。
久しぶりのテン泊装備+アックス・アイゼン+短めロープ等を背負っての縦走で疲れました。
1日目:
黒部ダム8:00→10:30内蔵助平→12:30ハシゴ谷乗越→13:20剣沢雪渓→14:00二俣→15:55仙人峠→16:30池の平
2日目:
池の平5:00→5:30小窓雪渓→6:30小窓→8:40小窓の王→8:55三の窓→10:10池ノ谷乗越→11:20長次郎のコル→11:45剱岳→14:15一服剱→15:05剣沢小屋→剣沢野営場
3日目:
剣沢野営場→別山乗越→雷鳥沢→雷鳥荘→室堂
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